「同期がマッチング対策を始めたらしい,実際,マッチングの準備はいつから何を始めればいいんだろう?」
「今年のマッチングの詳細な日程・スケジュールを知りたい」
「東医体に卒試にOSCE...忙しい中でも効率的にマッチング対策する方法を知りたい!」
医学生の皆さん,こんな不安を抱えていませんか?
この記事では、2025年度の臨床研修マッチングの詳細スケジュールと、学年別の具体的な準備方法を詳しく解説します。前半では制度の概要とスケジュールを、後半では学年別の効率的な準備の進め方をお伝えします。
私は現役の医師として数多くの医学生の進路相談に携わってきました。その経験から、早めの準備と戦略的なスケジュール管理が、マッチング成功の重要な鍵となることを実感しています。
この記事を読み終えれば、マッチングの全体像を把握でき、自分に合った準備計画が立てられるようになります。さらに、国試や卒試との両立方法まで理解できるので、効率的に対策を進められます。
マッチングで成功したい医学生の皆さん、ぜひ最後までご覧ください。
臨床研修マッチングスケジュール完全攻略

初期臨床研修は医師としてのキャリアを左右する重要な2年間です。その研修先を決めるマッチングでは、
- 早めの準備
- 戦略的なスケジュール管理
が,成功への近道となります。
なぜ早めの準備が大切なのでしょうか。それには、意外とマッチング対策ではやるべきことが多いことが関係しています.
マッチング対策でやるべきことは,大きく分けて以下の5つです.
- 1:基礎知識(制度の仕組みや対策ノウハウ)を知る
- 2:自己分析する
- 3:病院探しをする
- 4:病院見学をする
- 5:試験(筆記,面接,小論文)対策をする
それぞれにコツや注意点があるため,早めに対策を始めるほど成功しやすいのです.また,マッチング対策に余裕が出ると,国試や卒試,部活動にも余裕をもって望むことができ一石二鳥です.
Tellmeduの『マッチング完全対策パック』を使えば,上記すべてを効率よく対策できます.すぐチェックしましょう!
臨床研修マッチングとは何か
そもそも,臨床研修マッチングとは何なのかまだよくわかっていない,という方もおられるかもしれません.マッチングとは,全国の医学生の研修病院(プログラム)をコンピューターのアルゴリズムによって一斉に決定する制度・システムのことです.さらに詳しいマッチング制度の仕組みや全体像については,以下の記事で詳しく解説しています.
2025年度のスケジュール

2025年度のマッチングは、マッチング協議会HPによると,
- 2025年3月中旬までに
協議会トップページにてお知らせがあるとのことです.なお,2024年は3月7日に発表があったようです.今年度の発表までしばらくお待ち下さい.
【参考】2024年度のスケジュール
①参加登録開始:6月6日(木)14時から
- 出身大学の事務局から参加登録用ID・パスワードを受取り,オンラインでマッチングシステムに参加登録します.
②参加登録締切:8月1日(木)14時まで
- 上記時刻に,いかなる場合でも参加登録は締め切られます.気をつけましょう.
③希望順位登録受付開始:9月12日(木)14時から
- 研修を希望する研修プログラムを登録します.
④希望順位登録中間公表前締切:9月26日(木)14時まで
- この日までになるべく希望順位登録を行います.
⑤中間公表:9月27日(金)14時
- 各研修プログラムを第1希望に登録している参加者人数を確認できます.必要があれば希望病院の変更や追加を行います.
⑥希望順位登録最終締切:10月10日(木)14時まで
- 上記時刻に,いかなる場合でも希望順位登録は締め切られます.気をつけましょう.
⑦組み合わせ結果発表:10月24日(木)14時
- マッチ結果を確認します.マッチした場合は病院へ採用御礼の連絡を行います.アンマッチの場合は2次募集へ進みます.
いつから対策を始めるべきか?
実は、多くの医学生が準備の開始時期に悩んでいます。Tellmeduとしては,対策に早すぎることはないと考えています.しかし,一般的には4年生で開始するのがおすすめです.それにはいくつか理由があります.
まずは大学生活を充実させるため

マッチング対策は,例えるなら自分という商品を病院に購入してもらうための営業活動です.そのため,自分に商品としての魅力がなければ,どんなにセールストークが上手くても買ってもらえません.
- 大学の試験勉強
- 研究活動
- 部活動・サークル活動
- ボランティア活動
- 資格勉強
- 旅行や趣味など,大学生の今しかできない体験
低学年〜中学年の間は,このような活動の中で自分が大事だと思うことに力を入れるべきです.これらの体験があなたらしさを形作り,あなたの魅力となるからです.わかりやすいセールスポイントがあれば営業もしやすいので,マッチング対策をスムーズに進められるでしょう.また,そもそもマッチング対策という短期的な視点ではなく,あなたの長期的な人生のために,これらの活動に力を入れてほしいです.
臨床実習の経験がないと病院を探しにくい

病院を探す中で重要な軸は大きく分けて3つあります.
- 自分の希望する診療科の強さ(専攻医採用があるか,医局とのつながりなど)
- 教育研修環境(勉強会,同期や指導医の質・量,症例の豊富さなど)
- 労働環境,プライベートの充実度(忙しさ,立地,給料,休みなど)
これらは,実際に臨床実習に出て,働いている医師を間近で見ないとイメージがつきにくいです.ざっくりでも何科に興味があるのかや,医者の働き方のイメージがついていないと,自分がどの条件を重要視すればよいかわからず,見学候補の病院をなかなか絞りこみにくいと思います.
臨床実習の経験がないと見学で悪印象の場合がある

病院見学に行くなら,ある程度は医学知識と見学慣れが必要です.知識や経験がまったくないまま見学に行くと,
- オペ室で清潔・不潔,ガウンテクニックがわからない
- 患者さん・看護師・コメディカルスタッフに無礼な言動をとる
- 見学している手技やカンファの話題が全くわからない
といったことが起こりえます.もちろん,たいていの医師は「かわいい学生」として優しく接してくれるはずと思います.しかし,正直「見学は実習じゃないんだし,それくらい自分の大学で勉強してから来てほしい...」「うちの病院に来たいと言われても,実習してたら意見変わるんじゃないの...?」と思われるリスクがあります.
就職活動という観点では,その診療科を最低限1度は実習で回ってから見学に行ったほうがよいと思います.
学年別・時期別の準備スケジュール
4年生

4年生は情報収集と視野を広げる時期です.この時期からでもできることはたくさんあります.意識的に準備を始めることで、後々の負担を大きく減らせます.
まずは臨床実習で様々な診療科をローテートしながら、働いている医師をよく観察し,たくさん質問しましょう.そして,自分の興味のある分野を見つけていきましょう。また、先輩のマッチング体験談を聞いたり,オンライン説明会に出てみたりして、研修病院の選び方の具体的なイメージをつけていきます.
もし4年生でこの記事を読んでいる方がいれば,ぜひTellmeduの『マッチング完全対策パック』を受講してみてください.あらかじめマッチング対策の全体像を把握しておくことで,今後の見通しがつき,実習をより戦略的に回れるでしょう.
4年生でやるべきことまとめ
- 自己分析を始める
- 病院探しを始める
- オンライン説明会に出席してみる
- 見学・就活で必要なものを購入・準備する
- 臨床実習に積極的に取り組む
- 先輩に質問してみる
5年生

5年生は本格的な準備を行う最も重要な時期です。早速、自己分析と病院探しを始めます.早めに始めるなら春休みから,遅くとも夏休みからは積極的に病院見学に行きましょう.
なお,病院見学はできるだけ多く(できれば10病院以上)行くことをおすすめします.なぜなら,見学に行くことでその病院の情報だけでなく,働いている研修医から鮮度の高い内部情報や,試験に有用な情報を得られるからです.そこで働いている研修医に積極的に質問して情報収集しましょう.
- ほかにどんな病院を受験したのか
- どのような志望動機で合格したのか
- どんなマッチング対策をしたのか
- 過去問はあるか
など,実際に見学に行くことで,自分のマッチング戦闘力を直接高めていくことができます.見学しながら自己分析をブラッシュアップし,履歴書や面接の対策も始めていきましょう.
なお、病院見学の1回目は基本的に5年生の間に終わらせるべきです.また,マッチングの筆記試験対策として,国家試験の勉強も本格化させ,最低でも全範囲1周は演習を終わらせておきましょう.やることはたくさんありますが,すべては6年生の時に余裕をもつためです.
5年生でやるべきことまとめ
- 自己分析をブラッシュアップする
- 病院見学候補を絞り込む
- 見学・就活で必要なものを準備をする
- 病院見学する(10病院〜)
- 履歴書を作り始める
- 面接や小論文の対策を始める
- 国試対策(5年生終わりまでに最低全範囲を1周する)
6年生

6年生は、卒業試験,国家試験の勉強,OSCEと並行してマッチング対策を進める必要があります。本番はすぐにやってきますが,ここまでしっかり準備してきた皆さんであれば大丈夫です.自信をもって試験対策と受験を進めていきましょう.
基本的に見学は5年生の間に終わっているはずなので,見学に行くならば「採用試験直前に顔を覚えてもらうための2回目」などでしょうか.見学回数は病院によって全く必要ないところから複数回必須の場所まで幅がありますので,1回目の見学の時に必ず確認しましょう.
6年生でやるべきことまとめ
- 病院見学(2回目〜)
- 履歴書を作る
- 面接対策をする
- 小論文対策をする
- 国試・卒試の勉強
- 採用試験を受ける
- 協議会ホームページへの登録
スケジュールを立てる上での注意点
申込書類やメールのタイミング
病院とのやり取りは、時間に余裕を持って進めることが重要です。特に見学申込や願書提出は、早めの対応を心がけましょう。
病院側の処理時間を考慮すると、見学申込は希望日の1ヶ月前、願書は締切の1週間前までにはメールあるいは郵便が到着するように提出したいところです。メールの返信も、受信から24時間以内を目安に行うのがマナーです。
このような細かな対応は、事務員が点数をつけている場合があるので気を抜けません.意外と差がつくのはこういうところだったりします.当たり前のことから大切にしていきましょう.
システムの締切は絶対に守る
耳タコかもしれませんが,マッチングシステムの各種締切は、厳守しなければなりません。特に以下の2つは期限を過ぎると、その年のマッチングには参加できなくなってしまう(完全に詰む)ため,何度も確認しましょう.
- 参加登録:8月1日(木)14時まで
- 希望順位登録:10月10日(木)14時まで
Tellmeduの『マッチング完全対策パック』を受講している方にはリマインダーメールを送信しています.しかし,各自でもスマートフォンのカレンダーにリマインダーを設定するなど,確実な方法で登録忘れの対策を行いましょう。
【まとめ】Tellmeduでマッチング対策を効率的に進めよう

これまで見てきたように、臨床研修マッチングの成功には、計画的な準備が欠かせません。
特に重要なポイントは以下の3つです:
- 時期ごとにやるべきことを知る
- 学業や他の活動を疎かにしない
- 締切を必ず守る
これらの課題を一人で解決するのは大変ですが、Tellmeduの「マッチング完全対策パック」を活用すれば、効率的に準備を進められます。多数の医学生のマッチングをサポートしている医師が監修した教材と、実践的なテンプレート類が、あなたのマッチング対策をしっかりサポートします。
医師としての第一歩を踏み出すためのマッチング。計画的な準備で、ぜひ志望病院への内定を勝ち取ってください。